肘の酷使などが原因で、スイングする際などに強い痛みを感じるゴルフ肘を発症するケースがあります。ゴルフを愛する人にとって気になるのは、プレイを続けながら症状を改善できるのかという点ではないでしょうか。本記事では、この点についても解説しながら、ゴルフ肘を発症する原因や対処法を解説します。
ゴルフ肘とは
ゴルフ肘は、正確には「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)」と呼ばれるスポーツ障害の一種です。ゴルフやテニスなどのスポーツをする際、肘の内側にある上腕骨内側上顆部に強い負担がかかることで発症します。以下のような特徴を持つゴルファーは、特にゴルフ肘になりやすいため注意しましょう。
<ゴルフ肘になりやすいゴルファーの特徴>
- 手首に力を入れてスイングしている
- 手打ちの状態でスイングしている
- スイング時に肘が脇から大きく離れている
ゴルフ肘の主な症状
ゴルフ肘の主な症状は以下のとおりです。
<ゴルフ肘の主な症状>
- 腕を動かしたときに肘やその周辺が痛む
- 雑巾を絞ったり、ドアノブをひねったりするときに肘が痛む
- 肘を強く押すと激痛が走る
ゴルフ肘の原因は、肘を動かす筋肉を過剰に使ったことが起こる炎症にあります。炎症は重症化すると広範囲に広がるため、注意が必要です。最初は肘だけが軽く痛むような症状でも、甘く見て肘に負担をかけ続けてしまうと、やがて腕全体に痛みが広がってしまうかもしれません。
ゴルフをプレイしながらでも症状を改善させられる?
ゴルフを愛する方にとってはつらい話ですが、残念ながらゴルフをプレイしながらゴルフ肘を改善させることはできません。ゴルフ肘の原因は炎症ですので、炎症が引くまでは痛みが治まりません。また酷使すると炎症の範囲を広げて悪化させる恐れがありますので、回復するまでは安静にして過ごしましょう。
再びプレイ可能になるまでにかかる期間は、人によって異なります。少しでも早く復帰するためには、無理をせずに安静に過ごすことが重要です。また全身の血流を促進させることが早期回復につながりますので、姿勢や骨格の矯正による根本改善を目指すこともおすすめです。
ゴルフ肘を発症しやすい人の特徴
ゴルフ肘を発症しやすい人には、以下のような特徴があります。
<ゴルフ肘を発症しやすい人の特徴>
- 40~60代の中高年の人
- 週に3回以上の頻度でゴルフやテニスをプレイしている人
- ゴルフやテニスを始めたばかりの人
- 仕事で日常的に肘への負担をかけている人
- パソコン操作をする機会が多い人
上記に該当する人は、知らないうちに肘を酷使しているため、ゴルフ肘を発症しやすいでしょう。ゴルフ肘という名前から誤解しがちですが、ゴルフをしない人でもゴルフ肘を発症する可能性があります。たとえば重い荷物を持ち運ぶことが多い運送業の人なども、ゴルフ肘を発症しやすいと言われています。
ゴルフ肘を発症した場合に有効な対処法
ゴルフ肘を発症した場合の対処法として有効なのは、以下の5つです。
<ゴルフ肘を発症した場合に有効な対処法>
- できる限り肘を酷使せず安静にする
- 無理のない範囲でストレッチや筋トレを行う
- 痛み止めによる薬物療法で症状を軽減させる
- 肘を使うときはサポーターを利用する
- 重症化すると手術が必要な可能性も
順番に確認してセルフケアを行い、回復が難しい場合は病院で治療を受けましょう。
①できる限り肘を酷使せず安静にする
ゴルフ肘を回復させるための基本は、安静にすることです。酷使した筋肉を休ませて、自然治癒を早めることがゴルフ肘から早期回復するためのポイントになります。患部に腫れや熱があるときはアイシング、そうでないときは温める湿布を使うと楽になりやすいでしょう。
②無理のない範囲でストレッチや筋トレを行う
痛みが引いてきたら、無理のない範囲でストレッチや筋トレを行います。こうすることで筋肉量の低下や筋肉の緊張を避けられ、回復が早められる確率が高くなるのです。特に肩後方を伸ばすストレッチは効果的で、ゴルフ肘の予防にも期待できるため日常的に行うと良いでしょう。
③痛み止めによる薬物療法で症状を軽減させる
なかなか痛みが治まらない場合、病院に相談すると痛み止めによる薬物療法を受けられます。内服薬やブロック注射によって、痛みを軽減させる治療などを行うでしょう。しかし、これらは一時的に痛みを抑えるための対策に過ぎませんので、ゴルフ肘を根本から改善させる治療が別途必要です。
④肘を使うときはサポーターを利用する
仕事などでどうしても肘を使わなければならないときは、サポーターやエルボーバンドを使って痛みを軽減させましょう。これらのアイテムを使うことで、肘にかかる衝撃を緩和させやすくなり、痛みをある程度まで抑えられるでしょう。
⑤重症化すると手術が必要な可能性も
ゴルフ肘が重症化した場合、手術が必要となる可能性もあります。目安として1年以上にわたって痛みが続く場合、損傷した腱を切除する「オープン手術」や「関節鏡視下手術」をすすめられる場合があるため注意しましょう。この場合、完治までにかかる期間は約2~3ヶ月です。
まとめ
ゴルフ肘(内側上顆炎)は、ゴルファー以外の人も発症する可能性があります。残念ながら痛みが治まるまでは、プレイを続けながら改善を図ることはできません。無理をすると症状が悪化し、完治までにかかる期間が延びたり、手術が必要になったりするケースもあるため注意しましょう。
六本木カイロプラクティックでは、ゴルフ肘の痛みを軽減させる施術だけでなく、姿勢・骨格の矯正による根本改善も行っています。ゴルフ肘を早期回復させるためのポイントは、血流の促進です。あらゆる手技を使い、血流を促進するための施術を行うため、1日も早くゴルフ肘の痛みから解放されたい方は当院にご相談ください。