坐骨神経痛では、下半身に痛みやしびれの症状が出るのが特徴です。そのため、症状を緩和させようとストレッチを検討している方も多いでしょう。そこで、坐骨神経痛に効くストレッチ方法を5つご紹介します。ストレッチ中にやってはいけないこともお伝えしますので、無理のない範囲で試してみましょう。
坐骨神経痛に効くストレッチ5選
まず坐骨神経痛に効くストレッチを5つご紹介します。坐骨神経痛の原因として特に多いのが、股関節の動きに関与する「梨状筋」です。
梨状筋はお尻の中心からやや上にある筋肉で、坐骨神経の上を通っています。ストレッチをする際は、この箇所に効く運動をおすすめします。
床上で行う梨状筋ストレッチ
床上に座って足を伸ばして行う梨状筋のストレッチです。あまり運動する機会のない方におすすめです。
<ストレッチの手順>
- 床上に座って右足をまっすぐ伸ばす
- 左足のひざを内側に曲げて、両手で支える
- そのまま胸の前まで引き上げる
- お尻を伸ばすように意識して、呼吸をしながら20~30秒キープする
- 左右の足を入れ替えて同じ運動をする
椅子に座って行う梨状筋ストレッチ
床上で行う梨状筋ストレッチの応用編です。リビングでテレビを見ているときや、仕事の休憩時間などに試すと良いでしょう。
<ストレッチの手順>
- 椅子にやや浅く座る
- 右足のくるぶしを左足のひざの上に乗せる
- そのまま上半身を前屈させる
- お尻を伸ばすように意識して、呼吸をしながら20~30秒キープする
- 左右の足を入れ替えて同じ運動をする
テニスボールを梨状筋にあてるストレッチ
テニスボールを梨状筋にあてて、筋肉のこりをほぐすストレッチです。刺激により気持ち良さを感じる場所にあてれば、効果を感じやすくなります。
<ストレッチの手順>
- 仰向けの状態で横になり、両ひざを立てる
- 床とお尻の間にテニスボールを挟む
- 気持ち良さや軽い痛みを感じるポイントを見つける
- お尻を動かして圧力をかけながら梨状筋を刺激する
ひざを抱えるストレッチ
仰向けになってひざを抱えるストレッチです。腰を丸めることで脊柱管を広げられ、坐骨神経への圧迫を緩められます。
<ストレッチの手順>
- 仰向けになって両ひざを折り曲げる
- ひざを両手で抱え込む
- お尻を伸ばすように意識して、両手でひざを引き寄せる
猫のポーズ
ヨガでも行われている猫のポーズです。腰を反らすことで坐骨神経への圧迫を緩める効果に期待できます。
<マッサージの手順>
- 手をついた状態で四つん這いになる
- 背中を反らせてお尻を浮かせる
- 猫が背伸びをしたようなポーズを意識して20~30秒キープする
坐骨神経痛を発症したときのストレッチ中にやってはいけないこと
坐骨神経痛に悩んでいる場合には、ストレッチ中に以下のことをやらないように気をつけましょう。
<坐骨神経痛を発症したときのストレッチ中にやってはいけないこと>
- 体を冷やさないようにする
- 強い負担がかかるストレッチは避ける
- ふくらはぎのストレッチは避ける
- 固い地面に直接座らないようにする
これらの行為を避けるべき理由をわかりやすく解説します。
体を冷やさないようにする
ストレッチ中には、体を冷やさないように注意しましょう。足腰が冷えると自律神経が興奮し、体が緊張状態になって坐骨神経を圧迫してしまいます。特に冬場などの寒い時期は、お風呂上がりなどでも長袖のルームウェアを着たり、冷たい床に直接座らずにマットを敷いたりして対策するのがおすすめです。
強い負担がかかるストレッチは避ける
体に強い負担がかかるストレッチは逆効果です。特に背骨をねじると腰の痛みを悪化させる恐れがありますので、間違った方法でストレッチをしないように注意しましょう。また前屈を含むストレッチをする際も、少しでも痛みを感じたらすぐに中止することをおすすめします。
ふくらはぎのストレッチは避ける
ふくらはぎのストレッチは、坐骨神経痛を悪化させる恐れがありますので避けましょう。なぜなら、ふくらはぎを伸ばすストレッチは、坐骨神経に強い刺激を与える可能性があるからです。
固い地面に直接座らないようにする
床の上で行うストレッチをご紹介しましたが、固い地面に直接座るのはNGです。腰やお尻などの地面に面する箇所を痛める恐れがあるほか、立ち上がる際にかかる腰への負担が強くなる恐れもあります。冷え対策のためにも、布団やヨガ用のマットの上で床上ストレッチをしましょう。
まとめ
坐骨神経痛に対しては、梨状筋へのストレッチを行うと効果的です。本記事では5つのストレッチ方法と、ストレッチ中に避けるべきことをご紹介しました。無理のない範囲で試していき、坐骨神経痛を改善していきましょう。
症状が改善しない場合やセルフケアに不安がある場合は、六本木カイロプラクティックをご利用ください。当院では坐骨神経痛の施療法として、梨状筋・ハムストリングスの拘縮を多様な手技で緩めることで、痛み・痺れなどのつらい症状を改善します。重症例への対応実績も豊富ですので、痛みやしびれを放置せず、まずは症状をご相談ください。