腰痛を筋トレで抑えられるという話がありますが、結論からお伝えするとこの話は本当です。しかし、筋トレのタイミングを誤ると逆効果になるため注意しましょう。本記事では、腰痛の予防に筋トレが有効な理由と筋トレがリスクになるタイミング、そして負担の少ない鍛え方について解説します。
腰痛を筋トレで抑えられる理由
腰痛を筋トレで抑えられる理由は以下の3つです。
<腰痛を筋トレで抑えられる理由>
- 血行が良くなり筋肉がこりにくくなるため
- 筋肉がコルセットのような働きをするため
- 筋肉の衰えを防げるため
それぞれの理由を詳しく解説します。
血行が良くなり筋肉がこりにくくなるため
筋肉量を増やすことで血行が良くなり、腰回りをはじめとする全身の体温を高めやすくなるため、筋肉が温められてこりにくくなります。腰痛の原因として多いのが、固まった筋肉が神経を圧迫して痛みを生み出すことですので、筋肉を柔軟にする筋トレは腰痛予防に効果的と考えられるのです。
筋肉がコルセットのような働きをするため
腹筋や背筋などを鍛えて筋肉量が増えると、体重などの負荷を筋肉が受け止めてくれます。これがコルセットのような役割を果たし、腰への負担を軽減できるのです。筋肉は姿勢を安定させる上で大きく役立つため、体の歪みも生じにくくなり、また腰痛を防ぎやすくなることも期待できます。
筋肉の衰えを防げるため
ケガをしたり、病気になったりしてベッドから動けなくなると、次第に筋肉が減ってしまいます。こういったタイミングで無理のない範囲で筋トレを行うと筋肉を維持しやすくなり、復帰したときに腰への負担を抑えられます。特にぎっくり腰を発症した場合などは、数日後から軽い運動をすると回復を早めやすいでしょう。
筋トレが原因で腰痛に悪影響を与えるタイミング
腰痛の改善に筋トレは有効ですが、以下のようなタイミングで筋トレをすると逆効果になる場合があります。
<筋トレが原因で腰痛に悪影響を与えるタイミング>
- ぎっくり腰を発症した直後
- 病気が原因で腰痛を起こしているとき
- 筋肉が急激に衰えた直後
こういったタイミングでは無理をせず、安静にして過ごすことを心がけましょう。
ぎっくり腰を発症した直後
ぎっくり腰を発症した直後に筋トレをすると、逆効果になってしまいます。炎症が治まらないうちに腰に負担をかけると症状が悪化し、痛みが治まるまでの期間が延びやすくなるため注意しましょう。ぎっくり腰の後に運動を開始するのは、発症から2~3日過ぎて痛みが引いた後からがおすすめです。
病気が原因で腰痛を起こしているとき
ヘルニアや脊柱管狭窄症などの病気が原因で腰痛を起こしているときも、痛みが引くまでは筋トレを控えましょう。特に感染症が原因で腰痛を起こしている場合は、要注意です。なぜなら運動することで細菌が活性化し、症状を悪化させる恐れがあるからです。
筋肉が急激に衰えた直後
長期入院を終えた直後など、筋肉が急激に衰えた直後に激しい筋トレを行うのは避けましょう。腰への負担が強すぎて逆効果になったり、思わぬケガをする原因になったりします。この場合は理学療法士などの指示に従って、リハビリを進めましょう。
腰痛を発症・再発させにくい筋トレの方法
腰痛で苦しんだ直後に筋トレをするのは不安かもしれません。そこで、腰への負担が少ない筋トレの方法を4つご紹介します。
<腰痛を発症・再発させにくい筋トレの方法>
- 上半身の全体を起こさないで行う腹筋
- レッグレイズ
- スタンディングニーレイズ
- ヒップレスト
特に今まであまり運動をしてこなかった方が筋トレをはじめる場合は、負担がかかりにくい筋トレからスタートして、徐々に筋肉を増やしておくことをおすすめします。
上半身の全体を起こさないで行う腹筋
上半身の全体を起こさず、最小限の負荷をかけて行う腹筋です。
<筋トレの手順>
- 床の上に仰向けで寝て両膝を曲げる
- 両手で後頭部を抱える
- 床から離れない程度に腰を持ち上げる
- 顎を引き、上半身を軽く起こした状態で10秒キープする
- 元の姿勢に戻る
- 3~5の行程を3回繰り返す
レッグレイズ
両足を天井に向けて上げる筋トレで、主に腸腰筋を鍛えられます。
<筋トレの手順>
- 床の上で仰向けになる
- 上半身を床につけたまま、ゆっくりと両足を天井に向けて上げる
- そのままの姿勢でゆっくりと足を元の位置に戻す
- 2~3の行程を10回繰り返す
スタンディングニーレイズ
立ったまま足を上げることで、股関節の可動域を広げながら腸腰筋を鍛えられるトレーニングです。
<筋トレの手順>
- 背筋を伸ばしてまっすぐに立つ
- 両手を腰に当てて、片足を腰と垂直になる高さに上げて3秒キープする
- 元の姿勢に戻す
- もう片側の足を同じように上げて3秒キープする
- 2~4の行程を10回ずつ繰り返す
ヒップレスト
腰回りや太もものほか、大殿筋も鍛えられるトレーニングです。
<筋トレの手順>
- 床の上に仰向けて寝て、両膝を曲げる
- かかとを背中の方向に向けて引き寄せる
- お尻に力を入れるように意識しながら、10秒かけて背中を浮かせる
- ゆっくりと元の姿勢に戻す
- 2~4までの行程を10回繰り返す
まとめ
適度な筋トレを行えば、腰痛を予防したり、腰の痛みを緩和できたりする可能性があります。ただしタイミングを誤ると逆効果になるため、無理な筋トレをするのは厳禁です。まずは腰への負担が少ない軽い筋トレからはじめて、少しずつ負荷を増やして着実に筋肉をつけましょう。
六本木カイロプラクティックでは、腰痛の原因を解明することを最優先として、痛みの抑制や改善に向けた施術を行っています。あらゆる手技を駆使しながら腰痛の軽減・再発防止を目指せるため、腰痛にお悩みの方は当院の施術をご体験ください。