肘を伸ばすと痛いのはなぜ?考えられる原因や病気の種類、対処法を詳しく解説

肘を伸ばす女性

じっとしていると何ともないのに、肘を伸ばすと痛みが出るのは、何が原因なのでしょうか。本記事では、肘を伸ばすと痛い場合に考えられる原因や病気の種類を詳しく解説します。自分でできる対処法もお伝えするので、ぜひご覧ください。

 

肘を伸ばすと痛い場合、考えられる原因は4つある

肘を伸ばすと痛い場合の原因は、以下の4つが考えられます。

 

<肘を伸ばすと痛い場合の4つの原因>

  1. 関節のトラブル
  2. 神経のトラブル
  3. 筋肉の問題
  4. 事故の影響

 

それぞれをわかりやすく解説していきましょう。

 

①関節のトラブル

肘の関節に何らかのトラブルが発生すると、伸ばす・曲げるといった動作を行った際に痛みが出るケースがあります。代表例として、炎症が原因で関節を動かしたときに痛む「腱鞘炎」が挙げられます。関節の構造は複雑なため、ズレや歪みがある場合は時間をかけて矯正しなければなりません。

 

②神経のトラブル

肘につながる神経にトラブルが生じて、痛烈な痛みが生じるケースも見られます。肘の神経は首の脊椎から伸びているため、肘の病気などが原因で痛みが出るわけではなく、脊椎に関連するトラブルによる痛みが肘に出ている例も少なくありません。

 

③筋肉の問題

筋肉の炎症などが原因で肘に痛みが出るパターンもあります。代表的な例としては、テニス肘やゴルフ肘が挙げられます。スポーツなど激しい運動が引き金になるだけでなく、キーボード操作など反復的な運動によって炎症が発生し、肘を伸ばすと痛むケースも見られます。

 

④事故の影響

交通事故やスポーツ中の受傷などで肘を痛めた場合も、肘を伸ばしたときに強い痛みを感じるようになることがあります。肘は血管が少ないため自然治癒しにくく、ケガの程度によっては完治まで時間がかかる場合も多いです。またケガをしたまま放置すると、後遺症が残る恐れもあるため早めに医療機関を受診しましょう。

 

肘を伸ばすと痛い・・・そんなケースで考えられる代表的な疾患3つ

このような状況で考えられる代表的な疾患としては、以下の3つが考えられます。

 

<肘を伸ばすと痛い場合に考えられる3つの疾患>

  1. テニス肘、ゴルフ肘
  2. 野球肘
  3. 変形性肘関節症

 

それぞれどのような症状が出るのかわかりやすく解説します。

 

①テニス肘、ゴルフ肘

肘の使い過ぎが原因で、肘を動かしたときに強い痛みが出る病気です。テニスプレイヤーやゴルファーの罹患率が高いことから、このような名前がつけられました。痛みの程度には個人差があり、肘を動かさなくても常に痛みがあるといった重症例もあります。

 

テニス肘・ゴルフ肘の基本的な治療方法は、保存療法です。酷使した筋肉を休ませて、自然治癒を待ちましょう。ただし、重症化している場合はブロック注射で痛みをやわらげたり、手術を行ったりするケースもあります。

 

②野球肘

野球選手がボールを投げるような動作を繰り返すことで発症します。こちらも主な原因は、テニス肘・ゴルフ肘と同じく肘の使い過ぎです。肘を伸ばしたり、曲げたりするのが困難なほどの痛みが出て、可動域が狭くなる場合もあります。

 

この疾患でも、基本的な治療法は保存療法です。痛みを我慢した状態で運動を続けた場合、悪化して手術が必要になるケースもあるため注意しましょう。肘に継続して痛みが出る場合は一旦運動を中止して、医療機関を受診することをおすすめします。

 

③変形性肘関節症

肘に負担がかかる運動を続けたり、骨折などの重い外傷を折ったりした後に発症するケースが多い疾患です。肘を動かしたときに痛む場合が多く、特に肘を伸ばす・曲げるといった動作をしたときには激痛が走ります。最悪の場合は「ロッキング」という状況に陥り、腕をまったく動かせなくなる恐れもありますので、早めに受信しましょう。

 

変形性肘関節症の治療は、症状の程度によって異なります。軽度な場合は保存療法で様子を見ますが、痛みが強い場合は薬物療法や物理療法が用いられます。また筋肉で関節の動きを補う必要が生じるため、治療の一環として筋トレを行う場合もあります。

 

肘を伸ばすと痛いときの対処法

肘を伸ばすと痛いときは、以下の3つの対処法を試しながら様子を見ましょう。

 

<肘を伸ばすと痛いときの対処法>

  • 安静にする
  • 患部を冷やす
  • 肘を上げた状態で固定する

 

これらの対処法を試しても症状が改善されない場合は、医療機関で検査を受けることをおすすめします。

 

安静にする

肘の痛みに対する基本的な治療は、保存療法です。痛みが強い間は肘をなるべく動かさず、安静にして過ごしましょう。患部が腫れている場合や、熱を帯びている場合も同様です。

 

患部を冷やす

アイシングで痛みを緩和できる場合があります。凍傷の危険があるため、氷を直接肌につけることは避け、タオルなどで包んでから冷やしましょう。

 

ただし、アイシングの効果があるのは受傷から48時間までとされています。その後のアイシングは逆効果になりかねませんので、気をつけましょう。

 

肘を上げた状態で固定する

肘を上げた状態で固定する対処法もおすすめです。患部の腫れを防ぎやすくなるため、完治までにかかる期間を短縮できる可能性があります。

 

まとめ

肘を伸ばすと痛い原因は、関節・神経・筋肉のトラブル、または事故による受傷のいずれかと考えられます。特に多い病気はテニス肘・ゴルフ肘、野球肘、変形性肘関節症の3つです。痛みが強い場合は、ご紹介した3つの対処法を試し、改善されない場合は医療機関やカイロプラクティックに相談しましょう。

 

六本木カイロプラクティックでは、肘をスムーズに伸ばしやすくするための施術を行っています。肘の痛みを一刻も早く解消させたい方や、テニスやゴルフ、野球などのプレーを早く再開させたい方はお気軽にご相談ください。患者様の肘の状態を確認し、痛みの根本を解消する施術をご提供いたします。