妊婦さんがつらい腰痛を改善させる方法とは?対処法や母子への注意点をご紹介

腰を痛める妊婦さん

妊娠中のつらい腰痛には、どのように対処すると良いのでしょうか。胎児への影響が気になり、ストレッチやコルセットを使った対策ができずに悩んでいる妊婦さんは多いはずです。そこで本記事では、妊娠中に生じやすい腰痛への対処法と、腰痛対策中における母子それぞれへの注意点をご紹介します。

 

妊婦さんの腰痛はなぜ起こるのか

そもそもなぜ妊娠中に腰痛が起こりやすいのでしょうか。妊娠により体重が増えるせいで腰痛を発症すると考えがちですが、妊娠中に腰痛が増える主な原因は「ホルモン分泌の変化」と「下半身の血行不良」です。

 

妊娠すると、胎盤からリラキシンという女性ホルモンが分泌されます。リラキシンには関節を柔らかくする作用があり、腰への負担が増すことから腰痛を引き起こしやすくなるのです。また子宮が大きくなって血管を圧迫し、下半身の血行不良を起こすことでも腰痛を発症するようになります。

 

妊婦さんが腰痛を改善させる5つの方法

妊娠中の腰痛を安全に改善させる方法は、主に以下の5つです。

 

<妊娠中の腰痛を改善させる5つの方法>

  • 前傾姿勢になることを避ける
  • できるだけ体を動かして血流を促進する
  • ヒールの高い靴は避ける
  • マタニティガードルを使う
  • 妊婦さん向けの運動を行う

 

通常の腰痛対策と妊娠中の腰痛対策の内容は若干異なります。そのため妊娠前から腰痛対策を行っていた方も、改めてチェックしておきましょう。

 

前傾姿勢になることを避ける

家事などをする際に注意したいのが、前傾姿勢です。炊事や掃除をしていると無意識に前傾姿勢を取ってしまいがちですが、腰に大きな負担をかけてしまいます。妊娠中は特に体のバランスを崩しやすく、踏ん張りを効かせることで余計に腰を痛める恐れがありますので、意識的に前傾姿勢を避けることが重要です。

 

できるだけ体を動かして血流を促進する

できるだけ体を動かして、腰回りの血流を促進させることも大事です。血行を促すことで筋肉の緊張がほぐれ、腰痛の原因を解消しやすくなります。体が重い、つわりがひどいなどの理由で運動しづらい場合は、ぬるめの湯船で体を温めて血流を促進しましょう。

 

ヒールの高い靴は避ける

ヒールの高い靴を履くと全身のバランスを崩しやすく、転倒を避けるために踏ん張るせいで腰に負担をかけてしまいます。また万が一転倒してしまうと、打ちどころによっては母子の命に関わるトラブルに発展してしまいかねませんので、ハイヒールを避けるようにしましょう。

 

マタニティガードルを使う

腰痛を緩和させるアイテムを使う場合は、胎児への影響が少ないマタニティガードルを使いましょう。通常のコルセットは体に強い圧力をかける恐れがありますので、妊娠中は胎児の安全を考えることが重要です。

 

妊婦さん向けの運動を行う

妊婦さん向けの運動を取り入れる方法もおすすめです。マタニティヨガやマタニティビクスといった運動を行えば、胎児の安全を確保しながら腰痛を抑えるための運動ができます。

 

グループで運動を行えば、他の妊婦さんと交流する機会を持つことができ、妊娠・出産の悩みを共有できるメリットもあります。

 

妊婦さんが腰痛に対処する際の注意点

妊娠中の腰痛に対処する際は、母子の健康を守るために以下の3点に注意しましょう。

 

<妊娠中の腰痛に対処する際の注意点>

  • 合併症が引き起こす腰痛に注意する
  • しびれや足の痛みを伴う場合は、別の箇所に疾患が隠れている可能性がある
  • 薬物療法を行う際は赤ちゃんへの影響に注意する

 

これらに警戒すべき理由をわかりやすく解説します。

 

合併症が引き起こす腰痛に注意する

妊娠に関連する合併症が腰痛を引き起こすケースがあります。たとえば切迫早産や常位胎盤早期剥離といった病気は、腰痛を引き起こす場合もあるため注意しましょう。腰痛が徐々に強くなったり、子宮が収縮するような痛みを感じたりする場合は、病院で検査を受けることをおすすめします。

 

しびれや足の痛みを伴う場合は、別の箇所に疾患が隠れている可能性がある

腰痛だけでなくしびれや足の痛みなどの症状が出ている場合には、腰以外の箇所に疾患が隠れているかもしれません。たとえば下半身全体に麻痺のような症状が見られるならば、椎間板ヘルニアや坐骨神経痛といった症状が腰痛を引き起こしている可能性があります。

 

薬物療法を行う際は赤ちゃんへの影響に注意する

薬物療法を用いて腰痛を緩和させる場合は、赤ちゃんへの影響に注意しましょう。腰痛用の塗り薬や湿布の中には、胎児の動脈管を狭くする作用を持つものもあります。特に注意すべき成分は、以下のとおりです。

 

<胎児に悪影響を及ぼす可能性のある代表的な成分>

  • インドメタシン
  • フェルビナク
  • ジクロフェナク

 

これらの成分は、ドラッグストアなどで販売されている商品に含まれていることが多いです。その他にも胎児の成長を阻害する成分などもありますので、薬物療法を行う際は産婦人科で処方された薬を使いましょう。

 

まとめ

妊娠中はホルモンバランスの乱れなどによって腰痛を発症しやすいため、注意が必要です。日常生活では前傾姿勢を避け、適度に体を動かしながら血流を促進して腰痛を防ぎましょう。また薬物療法を行う際には胎児にとって有害である成分も存在するため、産婦人科で処方された薬を使うことをおすすめします。

 

六本木カイロプラクティックでは、母子にとって悪影響のある薬物療法は行っていません。母子にとって安全な方法で骨格・姿勢の矯正などを行い、血流を促進させて腰痛を防ぎます。すでに痛みが生じている場合でも痛みを緩和させる施術を行いますので、腰痛にお悩みの妊婦さんは当院にご相談ください。